各投稿サイトを利用してみての使用感について。
第1回のカクヨム編はこちら。
めちゃくちゃ主観です。超個人的感想です。使用感はその人の感性や作風によります。
それでもよろしければ、どうぞ!
第2回【エブリスタ】
投稿開始時から利用しているサイトになります。
歴史ある老舗旅館がフルリニューアルオープンしようなイメージ(どんなだ)。
母体について調べたら、「DeNAとNTTドコモとの共同出資企業、株式会社エブリスタが提供している投稿サイト」らしいです。その歴史は2007年のモバゲータウンまで遡る。懐かしすぎて全私が泣いた😭
最初に書き始めた作品のジャンルが異世界恋愛(自称)だったこともあり、どこの投稿サイトを利用するのがいいのか調べてみたところ、エブリスタの名前が出てきました。
異世界転生などのテンプレから少し離れた文芸寄りの作品がたくさんある印象。そしてヒューマンドラマや現代恋愛も評価されている。恋愛と言ってもハーレム系ではなく、女性向けの作品が多い。
「ちょっとお堅い一人称で戦記物も混じる自作の居場所はここだ!」と意気揚々と登録したエブリスタ。その使用感をまとめます。
<書き手として見るエブリスタ>
①執筆画面は可もなく不可もなく。でも絶対に使わない理由がある。
ルビ振りや傍点はカクヨム記法と同じなので助かっています。カクヨムからコピペで完結。エディターもシンプルで見やすい。
でも、絶対にエブリスタの執筆画面で書くことはしません。
理由は、サーバーダウンが激しいから。
今年のゴールデンウィーク中、夜の9時以降になると必ずサイトに繋がらなくなる現象に悩まされました。書くのも読むのもどうにもならない。現在は解消されていますが、理由については特に説明はありませんでした。なので、今後も同じ現象が起きる可能性はあります。
「せっかく書いたのに保存もできないままデータが飛んだ」
そんな悲鳴があちこちで聞こえていました。なので、エブリスタに直接書くことはあまりお勧めしません。
②各エピソード(話)ごとにページを追加できる
これはかなり独特な仕様だと思います。
ここで一度確認です。
長編の場合は一般的に、作品タイトルが合って、章があって、その中に話がある。
エブリスタには「章」という概念がありません。全て「エピソード」と呼ばれます。
なので最初は「章分けってどこで設定できるの?💦」となります。答えは「できません」。章という機能がないのですから。
なので私の場合は
エピソード1:章タイトル(本文空白)
エピソード2:第1話
エピソード3:第2話
こんな感じで作っています。
そして、このエピソードにページを追加していく仕様です。
1話を1ページにしたり、20ページにしたりすることができるというわけです!
そこで思い浮かべたのはかつての携帯小説。「次へ」をポチポチしていくあの感覚。
WEB小説は1ページあたりの文字数2000~3000が推奨という創作論を読んだことがありますが、エブリスタではこの仕様のおかげか500~1000文字の作品も多い印象です。
次ページへの「引き」を細かく設定できるから、意図的に「読ませる」ことができるのです。気づけば100ページ捲っていたなんてこともあります。恐るべしエブリスタ……。
これを上手に使いこなせれば、他サイトで中々日の目を浴びなかった作品にも光が当たる……かも!?
使いこなしたい(泣)
③コンテストが豊富
エブリスタでは頻繁にコンテストが開催されています。
そして「三行から参加できる」という謳い文句に目玉が飛び出ました。短編を通り越してもはや詩!!
あとおもしろいなと思ったのは、参加要項を読むと「○万字までの内容で評価します」という文言をよく見かけるのです。10万字だろうが20万字だろうが、3000文字の作品と同じ評価の土台に乗れる、と。「文字数オーバーしてるから参加できない😇」ということが減るのです。コンテスト参加のハードルがとてつもなく低く感じました。
こういう小規模なコンテストが月に2~3回開催されています。当然賞金の金額は低いですが、プロの先生から批評がもらえたり、たまにポメラが景品になっていたりします。おもしれー!
実力を試すのに、もしくは研鑽をするのにもってこいですね! 来年はもっと積極的に参加したいなーと思いました!
④運営様のスコップ力
スコップ力……埋もれた作品を発掘する能力。
これはね、エブリスタの運営様がどこよりも強い気がしています。
エブリスタでは毎月色々な特集を組んでいます。直近だと「スター特集」でしょうか。特集のお題に合う作品を運営様が独自にピックアップして紹介してくれるのです。
そして「新作セレクション」も面白いですね。対象月に投稿開始した作品の中からジャンルごとに運営様がピックアップしてくれます。
基準はよくわかっていませんが、なんと私の「デイドリーマーズ」も新作セレクションに載せていただいたことがあるのです。リンクに飛ぶとわかりますが、表紙の上に「✨特集」のバッジ?が輝いています。ある日突然「おめでとう! 新作セレクションに掲載されたよ!(意訳)」というメールが届いて、一瞬何のことかわかりませんでした(笑)テンプレでもなく恋愛要素もなくランキングにも載らない自作がどうして選ばれたのか、謎です。しかもきちんと読んだ上での簡単なあらすじまでつけてくれます。私より上手いあらすじ書かないで! 嘘です、ありがとうございます!!
掲載ページはこちらになります。
https://estar.jp/selections/429
初めて公式の人に読んでいただけたのでびっくりしました。ちゃんと目を向けてくれる運営様がいるサイトはやる気が出ますよね!✨
⑤コミュニティって機能があってですね
あの頃よく見た「掲示板」のような機能、それがコミュニティ。
利用し始めの頃はどうにもPVが増えず、何か良い方法はないかな~と色々調べていたらこのコミュニティを発見しました。カクヨムの自主企画のようなものと思ってもらえると。
「○○な作品募集~」なんてスレ立てて(スレって何とは聞かないで)、該当する人がそこにじゃんじゃかコメントしていくようなイメージ。
私はよく宣伝トピックを利用しています。「現代ファンタジー募集」とか「女主人公募集」とか、色々なトピックが立っています。利用したことがないよ~って方は、ぜひ一度気になるトピックにコメントしてみてください。何もしないよりは少しは効果を実感すると思います。
ただ、宣伝トピックで気になるのは、どんなトピックでも必ずお見かけする方がいらっしゃるのです。チラシはたくさん配ってなんぼですが、嫌煙する人もいるというのは念頭に置いておきたいですね。せっかく宣伝しても逆効果になってしまったら、もったいない……。
⑥PV数があまり参考にならない
全体のPV数しか表示されません。ページごとがわからないので、離脱率もわからない。
エブリスタのPVには2種類あって、まず「ページビュー」。これは作品情報が表示された数。そして「読者」。これは表示して実際に読んだ人の数。あらすじやキャッチコピーなどでどれだけ読者を引き込めたのかがわかりますね。
あとPVに関してユニークな機能があって、読者さんが読んでいる間は「今読まれています!」と表示されるのです。だから何だと言われるかもしれませんが、「○時頃になると読まれるな~」など参考になったり、単純に「読んでもらえてる!」と嬉しくなったり。
こんな感じなので、エブリスタではあまりPV数を気にしていません。感情が振り回されなくて済むので、私はわりと好きですね~(*´ω`*)
⑦イラストの投稿ができる
これ、けっこう珍しいと思うのです。
小説投稿サイトではありますが、イラストも投稿できます。
なので、さっきのコミュニティを使って表紙を募集したりもできるのです。
書く人と描く人を繋げるサービスって、画期的だ……!✨
もちろん新作セレクションにも選ばれるし、イラスト専用の特集もあったりします。
小説も書くけどイラストも描くよって神の手をお持ちの方にとっても良い機能かと!
<読み手として見るエブリスタ>
①ペコメやスタンプなど、応援する手段が手軽
ペコメは1ページごとに送れる文字数制限付きの応援コメントです。
文字数制限があることで「一言で簡潔に送る」という意識になるので、結構気軽にポンポン送ってしまいます。ただし、作者は返信できません💦
スタンプは、あらかじめ設定してある顔文字スタンプをページごとに送ることができます。
コメントはハードルが高くても、スタンプで気軽に感想を送れるのは読み手として嬉しいですよね。
②スターは1日1個
カクヨムの☆と混同しそうになるのですが、エブリスタにも☆があります。
これは1作品につき1日1個送れるものになります。
スターを送ると、スター特典が読めるようになります。スター特典とは「スターを○個送ってくれたらこれ読めます!」と作者さんが設定してくださっている作品のことです。カクヨムのサポーターズパスポートの無料版のようなイメージですかね。
応援したい作品があったら毎日スターを送るのが日課になります。
最新話に追いついてしまって未読ページがないんだけどスターは送りに行く、みたいな。
貰った側は「スターピックアップ」という特集に載ることができます。☆100個とか、777個とか、特別な数になったらトップに載れるのです。この星の数がエブリスタにおける評価と言えるでしょう。
私はありがたいことに処女作で☆1000個をいただいたのですが、連載当初から毎日星を送ってくださる神のような方々に恵まれました。休載してからも毎日送ってくださる方もいらっしゃいます。その方のために書いているといっても過言ではない!
継続読者が目で見てわかるというのは、モチベーションにも繋がりますね。このご縁を大切にしたいものです。
③本棚(ブクマ)の種類が多い
本棚、全部で4種類あるんです。
・お気に入りリスト
・あとで読む
・読んだ
・読んでいる作品
なので、本棚に入れたはずが見当たらなくて、探したらあとで読むに入ってたり……つ、使いこなせない😇💦
④読了の目安時間がわかる
例えば私の作品だと<5時間38分 (202,429文字)>と表示されます。
一気読みの心構えができる!
遅読には嬉しい機能です(*´ω`*)
⑤感想・レビューが目立たない
せっかく読んだから感想やレビューを書きたいと思うのですが、エブリスタのレビュー画面はスレッド形式。め、目立たない……!
これから読む方に読書欲を訴求する意味でも、もっとこう、特別感が欲しい😇
全体的にデザインが携帯サイト寄りなんですよねぇ……。カクヨムに慣れてしまうと、物足りなさを感じます。
でも、レビューと感想にコメントで返信できるのは嬉しいですね! カクヨムだとレビューにお礼を直接伝えられないので。やっぱりそれぞれのサイトで良し悪しはあります。
⑥ツイッターのようなタイムライン機能
作品の宣伝をしてもいいし、日常の何気ないことを投稿してもいい。そんなツイッターのような機能があります。
気軽に何でも使えるのが良いですし、フォローした人のタイムラインがずらーっと流れているのは賑やかで楽しいです。タイムラインの投稿に関してコメントもできます。ツイッターに疲れた時にたまに眺めます(笑)
<総括>
作品が物凄く伸びるわけではないしカテエラ感も感じていますが、継続して応援してくださる読者様と強力な公式スコッパー様のおかげでモチベーションが保たれる居心地の良い場所です。
コミュニティを上手く利用すれば読みに来てくれる人はいます。
ドラマ化できるような大人の女性向け恋愛に力を入れているイメージですが、「食糧人類」や「カラダ探し」など、少し尖った原作も意外と多いのです。可能性は無限大!
表紙も設定できて、画面が賑やかですよね。プリセット画像も豊富で、私のようにイラストが描けない人にはありがたいです。
メインはカクヨムですが、エブリスタに来ると実家に帰省したような安心感があります(笑)
来年は短編をたくさん書いてエブリスタのコンテストにも参加したいな!
ここまで読んでいただきありがとうございました!
次は「Nolaノベル」です!